2011-07-04
栃木・東京ツアー1日目 pt.2
おそばでお腹がいっぱいになった後はいよいよ、鹿沼市の伝統麻農家の畑を見せてもらいに出発しました。やはりみなさん、柵もなにもないすくすく育つ麻畑に圧倒されていました。道路のすぐ側に、綺麗に植えられ3m近くまで育った麻が生えているんですよ!その美しさと感動はほんとうに言葉が出ないです。
この辺りの農家さんの中では、一番大規模な8代続く伝統麻農家の大森さんにお話を聞いた後、畑を見せてもらいました。同じ敷地内に、天然酵母のパン屋さん(ここのパン最高ですよ!)、紙漉き工房 (Click!) 、納屋を改造したギャラリーカフェ (Click!) も経営してらっしゃいます。
この辺りは古くから麻が栽培されていて、現在は栃木県が独自に開発した「栃木しろ」という品種を、主に神社用、繊維用(一般には出回らない)、凧糸用のために栽培されています。「野州麻」という国産の最高品質の麻なのです。8代目の夫婦がご旅行中とあって、なんと7代目の大森さんが自ら色々お話をしてくださいました。
大森さんの「畑の周りに柵をしろと言われたら栽培をやめる」というお言葉が心に残ります。気候や土壌など毎年代わる栽培条件に合わして、種をまく日にちや間引くタイミング、肥料の具合などを見計らう気が遠くなるようなお仕事を40年近くされているからこそ、プライドと使命を持たれているのが感じられます。
苦労話などを聞き出そうとしても、ちらっとしか言わないんですよね。きっと過去のつらいことを話すより、これからのことを熱く語りたいんだろうな。後世に残していきたい伝統や知識、熱い思い。相当厳しいでしょうけど、見習いはいつどもどうぞとおっしゃってましたよ!
来年大森さんが栃木で開催を予定されてる、日本各地の伝統麻工芸などを一同に集めての麻サミット(ごめんなさい、タイトルがかなり怪しいです)に向けて、色々動かれているようです。私たちにできることは参加すること、感じること。たくさんの方に伝えて、またこの地に戻ってきたいです。
こちらで見せていただいた大切な精麻は(大変高価なものなので麻農家さんは自宅のある場所に保管するそうです)、高校で見た中国産の精麻とは明らかに色が違います。日本が黄金の国と呼ばれていた理由がここにあります。金色に輝いているのです。美しー!!!
それから、大森さんが企画した小麻(こぬさ)と大麻(おおぬさ)も見せて頂きました。小麻は個人用、大麻は神社に奉納する用のものです。後日パンフレットをスキャンしたものUPします。一家に一本!と叫びたくなるような品でした。もう予約しちゃったよ〜ん。
小雨の中、がっつり畑を案内して頂き、それぞれ美味しいパンを買いあさり、夕方には解散です。関東方面から参加されている方達は、残念ながら日帰りで帰ってしまいます。「みんな泊まって行こうよ〜」とお誘いするも、みなさん帰って行かれました。またお会いできる日まで〜。
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